三鷹の私の家には、大学生がたくさん遊びに来る。頭のいいものもあれば、頭のわるいものもある。けれども一様に正義派である。未だかつて私に、金貸せ、などと云った学生は一人も無い。かえって私に、金を貸そうとする素振りさえ見せる学生もある。一つの打算も無く、ただ私と談じ合いたいばかりに、遊びに来るのだ。
「新郎」